能登半島の小さな集落にある真宗大谷派の小さなお寺です。火打谷というバス停を降りて徒歩3分。階段を上ると本堂・庫裏・鐘楼・親鸞聖人像などが木立に囲まれてこぢんまりと建っています。
 春はうぐい
す。夏はせみ。秋はすずむし。冬はこがらし。四季のうつろいとともに自然が奏でる音楽は、「仏説無量寿経」に説かれる安楽浄土の清風が宝樹を吹くときに奏でる「快楽音」を彷彿とさせます。
 自然に囲まれた「ありのまま」にある山寺です。一度お参りください。 合掌
  



 
われらは、昔、いたずらに空しく苦行を修せり。

  今日、この法を捨てて、まことに蛇の古き皮を脱するがごとし。

               『仏本行集経』より
 
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【三人の訪問者 】
  『若菜集』や『夜明け前』で知られる詩人で作家の島崎藤村は、「三人の訪問者」という一文を残しています。
 「三人」とは、冬、貧、老の三者です。

 最初に訪ねてきたのは「冬」でした。

 藤村は、長野県の馬籠村(現在は岐阜県)に生まれました。
信州の冬は、一面雪で覆われ、空は灰色にどんよりと曇り、人々は蓑虫のように家に閉じこもって一冬を過ごします。
 そんな馬籠村から、十歳のとき、東京へ移住しました。
 藤村は、雪のない東京の冬は「つやのない、単調で眠そうで貧しそうに震えた皺枯れた」風景だろうと想像していました。
 しかし、東京の冬をつくづく眺めてみると、予想していた冬とはまるで反対であることに驚きました


       ―つづきは12月のおたより」をお読みください。

                     2025・12・1

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